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  1. 画期的なアイデアだと思うのですが、企業から良い返事を貰えません。
    企業の知財部門にいた経験から申しますと、画期的なアイデアほど売れにくい傾向があります。企業の事業計画(※1)に合わず、全くの新規事業となる可能性が高くなるためです。

    ※1 1年、3年などと期限を決め、その期間内にどのような事業を行うかを定めたものです。企業は通常、この計画に沿って業務を進めていきます。

  2. 新しい事業を始めることは企業にとってチャンスだと思うのですが、興味を持って貰えないのは何故でしょうか?
    新しい事業を始めるためには、その事業の採算性をはじめ、市場に受け入れられるかどうか、投入できる人的資源や資金はあるかなど、 様々なことを検討しなければなりません。検討には時間も、労力も掛かります。検討の結果、新事業として成立しない、ということになれば それまでに掛けた時間と労力が無駄になるため、企業としては検討を始めること自体慎重にならざるを得ません。特に大企業ほどこの傾向が強いようです。
  3. 中小企業やベンチャーに売り込む場合はどうでしょうか?
    中小企業やベンチャーを主なターゲットとして売り込む、という方法は確かにあります。しかし、中小企業やベンチャーの場合、 その事業規模を考えれば実施料などの収入は小さくなりがちです。
  4. 具体的に『売れるアイデア』とはどういうものでしょうか?
    『貴方が売りたい』アイデアではなく『企業が欲しい』アイデアを提案しましょう。具体的にはその企業が既に扱っている製品を少し改良する(もちろん、特許が認められる程度の独自性は必要です)程度のアイデアが効果的だと思われます。 特に以下のようなアイデアを提案されることをお勧めします。

    (1)企業の中に関連部門が既にあり、採用検討のために新たに人的資源を割く必要がない。
    (2)関連製品が既にあり、改良しないことが企業にとってリスクとなる可能性がある。
    (3)同様の製品を扱っているライバル企業が存在する。
    (4)特別な組織や生産ラインを用意する必要がなく、通常の事業範囲で対応できる。

  5. 企業の製品情報を調べる方法を教えてください。
    対象とする企業の特許出願状況を調べてみると良いでしょう。
    特許庁の特許電子図書館(IPDL)別窓で開きますで出願された明細書について検索・閲覧することができます。特許明細書は技術文献としての性格も備えているため、貴方のアイデアに関連のありそうな明細書を幾つか読めば、その企業の技術の傾向が掴めます。 また、特許を出願したということは、事業を真剣に考えている証拠です。たとえ現在実施していない事業であっても、特許調査で何件も抽出される場合は、事業計画に沿っていること、将来実施される可能性も高いことが分かります。

    同業他社の特許も調べると、業界全体の技術動向が分かるため効果は高くなります。

  6. 企業が基本特許を持っていた場合、改良発明を売り込んでも効果があるのでしょうか?
    基本特許が存在していたとしても、それをベースにして改良を加えたアイデアも特許に成り得ます。 たとえ企業が基本特許を持っていても、改良特許を実施したい場合はその特許権者の許諾が必要になります。 特許権の効力は個人の実施には及ばないため、個人発明家から売り込みがあった場合、企業は自社所有の特許でクロスライセンスに持ち込むという手段が使えません。
    個人から売り込みのあった発明を企業が使いたい場合、お金を払って使わせてもらうか、その発明が特許になった場合にはその特許を無効にするしかありません。 特許を無効にできるかどうかの保証はなく、企業にとってはリスクが高いため、交渉が成立する可能性が高くなります。
  7. 売り込む場合は、特許になっていないと不利ですか?
    企業が興味を持ちやすい、改良発明の場合についてご説明します。 企業にとってリスクが大きいのは、既に特許化されたアイデアよりも、まだ権利範囲が固まっていない未審査のアイデアの方です。 明細書に書かれている技術のどの部分が権利になるのか、特許請求の範囲のみでなく明細書全体を検討する必要があるため、 多大な労力が掛かるうえ、またどんなに検討したとしてもリスクは残ります。 このため、もし安く許諾してもらえるのなら許諾してもらおうという発想になり易くなります。 もちろん、既に権利化された特許であっても良いのですが、特許にするまでに時間とコストがかかる、権利範囲が企業の構想と多少なりともずれていると 許諾してもらえないというリスクがある、ということを総合的に勘案すると、改良発明については未審査の状態で売り込みに行く方が経済的かと思います。 この場合その企業と一緒になって企業の費用で審査請求をして権利化を図るという道もあります。
  8. 将来特許にならなかったら貰った実施料は返さないといけないのでしょうか?
    それは契約しだいです。通常は返却しないという内容で契約書に明記します。 契約についての詳細はご相談ください
  9. 特許出願する代わりに著作権登録ではいけませんか?
    特許出願は費用がかかるので、著作権登録をしておき、売込み成功後に特許出願をした方が良いという声も聞かれますが、これはきわめて危険です。 著作権では、アイデアは保護されません。著作権登録をしたからといって安心していると、売り込みに行った企業に別の表現形式で特許出願されてしまう可能性があります。
    また、著作権では別個独立に創作した者には権利は及びませんので、その企業の従業員が自分で創作した場合にはその企業の権利になります。 特に改良アイデアとなると複数の人間が同じようなことを同じような時期に考えます。したがって、まず特許出願をして先願権を確保しておく必要があります。 なお、デザイン家電など売り込む対象によっては、著作権登録が有効な場合があります。詳細はご相談ください。

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